作品の保存について
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作品の保存について
愛知県美術館では、作品をより多くの人に楽しんでいただくため、そしてより良い状態で後世に伝えていくために、保存に関する取り組みを行っています。
IPM活動
IPM(Integrated Pest Management:総合的有害生物管理)とは、人や環境にとって有害な薬剤を使用せずに虫や菌による作品への被害を予防しようという考え方です。日々の清掃や、温湿度の管理、生物の発生状況のモニタリングなど、日常的な管理を徹底することで、環境を維持します。もともと農業の分野から始まった考え方ですが、今では多くの美術館や博物館で積極的に取り入れられています。
保存のための調査
作品をより良い状態で保存するためには、作品の構造や現状を調査することがとても重要です。 目視での観察のほか、紫外線や赤外線、エックス線(いわゆるレントゲン)などを使用することもあります。紫外線では作品の表面の情報がわかり、赤外線やエックス線調査では、表面からは見えない内部の構造や、下層に隠れた下絵や損傷などの情報が得られます。これらの情報は、作品をより良い状態で保存していくための方針を考えるうえで非常に重要であり、ときには絵画の下層に別の絵が見つかったり、思わぬ発見が作家や作品研究に繋がることもあります。
裏面調査と公開
作品の裏面は通常、見ることはできませんが、展覧会の出品ラベルや作家による書き込みなど、作品のこれまでの歩みを知るためのヒントが隠れていることがあります。多くの研究者にとって有益な情報となり得る裏面画像は、作家・作品研究の発展のためにデータベース上で順次、公開をしています。
愛知県美術館プレスリリースPDF
愛知県美術館のウェブサイトで作品の裏面画像を一挙公開!修復
展示が難しいほどに傷んでしまった作品は、修復を施してから公開しています。美術館が行う修復は、見た目をきれいにすることだけが目的ではありません。作品の寿命が1日でも長くなるように、最低限の処置に留め、保存を目的とした修復を心がけています。